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イベントレポート 2017.02.24 東南アジア最新マーケット勉強会レポート

注目される東南アジアのマーケット、成功のコツは「民族×ユニークポイント」

日本への旅行者が急激に増加しており、経済成長が著しくマーケットとして注目が高いASEAN諸国。日系企業もすでに多数進出し、BtoB企業のマーケティング活動の事例も徐々に増えているようです。急速に育ちつつある東南アジアマーケットについて、ビッグビートはアジアクリック代表の高橋学氏をお招きし、「東南アジア最新マーケット勉強会」を開催しました。
「高くても良いものが、安心して流通するようになってきた」という東南アジア。基本情報から最新マーケット事情まで、事例を交えてお話いただきました。

ポイントは、民族ごとのツボ

dummy-image 高橋氏は大手出版会社にて雑誌の創刊に携わった後、語学学校のマーケティングマネージャーとして勤務。その後、単身世界一周の旅を経中国でビジネスの経験を積み、現在はシンガポールとバンコクを拠点とし「ASIACLICK ASIA PACIFIC REGIONAL OFFICE PTE.LTD.」を経営されています。現在は14カ国のスタッフと共に訪日促進やASEANへの進出についてアドバイスを行い、ASEAN各国を週替りで飛び回る日々。東北観光推進機構 シンガポール事務所長や東京商工会議所 国際展開アドバイザー、また事業構想大学院大学 アジア進出担当講師を務めています。

まず紹介されたのはASEANの基礎情報。ASEAN全体の人口はいまや6億人を越え、およそ半分がイスラム教徒であること、そして600もの民族がいて、平均年齢は若く各国とも20代(シンガポールを除く)、経済の80%をかつて中国から移住してきた華僑が握っているといいます。

日本への旅行者も近年急激に伸び、今では200万人を超えており、訪日促進活動にもチカラが入ります。
子だくさんのイメージがある東南アジアですが、実はすでにタイやベトナムでも少子化が始まっているという事実も。人口数世界4位のインドネシアはイスラム教の教えもあり人口ピラミッドは、若年層が増えています。「マーケットで一番注目しているのはフィリピンです」と高橋氏。データから成長ののびしろを感じているそうです。
また、ビジネスで進出する企業も増えている一方で、すでに30%が撤退をし、再チャレンジは半分にとどまるそう。
その理由の多くは「管理人材確保の困難」と「現地パートナーとの不調和」との調査結果が出ています。
各国の経済はかつての日本の高度成長期に重なり、ベトナムでは洗濯機が家庭に普及し始めてきた時期、マレーシアは教育、安全、海外旅行などがキーワードになってきています。「特徴的なのは、テレビがなくてもスマートフォンを持っている、テレビはなくてもドラマをネットで見る、というひとが増えてきていることです。」

ASEANマーケットで最大のポイントとなるのが、民族性だと高橋氏は続けます。
「宗教が違うと価値観が違い、価値観が違うと消費者行動が変わります。彼らが何を求めているかを意識することが重要です。」

ASEANの「くちこみ」文化とSNS

次に、日本人の知らない観光スポットがSNSによってくちこみで人気になっている事例を紹介。イギリス調査会社によると、アジアの人々はくちこみで旅行先を決定する傾向が強いという結果も出ています。なぜくちこみなのでしょうか。高橋氏は東南アジアの各国の店頭では値札がないことが多いことを指摘。
「昔から安くていいものをくちこみで伝えあってきた文化があった」といいます。

また、ASEANは国と国が近く、家族が離れて暮らしているケース(例えば子どもたちはマレーシア、祖父母はシンガポール在住など)が多く、SNSやスカイプで連絡を取り合うことが多いようです。ASEAN各国のSNSの利用率についても触れ、シンガポールでは人口に対して70%以上、タイも50%以上がSNSを利用しているということが明らかに。別の調査ではSNS使用時間は日本の平均が0.3時間のところ、フィリピンは3.4時間というデータも。ソーシャルメディアで過ごす時間が長いことも特徴のひとつだと指摘します。

「それでどうすればよいのかというと、ストーリーづくりがポイントです。」高橋氏は続けます。「モノを紹介するのも、ストーリーを伝えることでほしい人が増える。例えば、韓国ではドラマロケ地に看板を立て、街角を観光スポットにしてしまいました。」そのほかに、日本の事例として北海道のホテルを紹介。日本人観光客も少なく、厳しい経営状況の打開策として「ここにくれば日本の全部を体感できる」という施設に転換。今ではタイからの観光客が絶えないといいます。
「ハード面だけでなく、ソフト面でできることがきっとあるはず。くちこみポイントはつくれます。」

BtoBで外せない、リンクトインの活用

話はBtoBにおけるリンクトインの活用方法の紹介に移ります。
「日本とタイ以外の国では、日常的に使われているビジネスソーシャルメディア。シンガポールでは人口の半分が使っているともいわれます。」
高橋氏は、リンクトイン上でBtoBの担当者にコンタクトができることをポイントとして挙げ、親交を目的としたネットワーキングに同意した人を検索できるなど、簡単にアポイントが取りやすいツールであるといいます。実際に、このアポイント機能を利用し、展示会(商談会)ブースへの来場を促す取り組みを紹介。「事前にリンクトインでコンタクトをとり、見積もりを提出しておくことで、当日は会場で具体的な商談をすぐに行える。パンフレットや動画も予め紹介することで受注率もあがり金額交渉もしやすく、何より日本に居ながらできるのがいいところです。」

さらに、もうひとつのおすすめとして高橋氏があげたのは「調査」です。民族、年齢、学歴などが組み合わさりターゲティングも複雑になるASEANマーケット。
「転ばぬ先の杖としてのグループインタビューやアンケートを行ったうえで投資するほうが、より効率的。調査をしていて驚くことも多い。」とも。
dummy-image 民族によって違うツボに、製品のユニークポイントを掛け合わせることが大事だと高橋氏はまとめます。
「ユニークポイントは自分たちの強みとターゲットを考えると見えてくる。なければつくりましょう。」

さらにターゲットごとにキーメッセージを複数つくり、ストーリーづくりをすること、入口をたくさん用意することもポイントだといいます。くちこみ文化でSNS利用が進むASEANマーケット。見ているひとたちが自分で決めてシェアするソーシャルメディアは、どんなリーチなるかわからないからこそ、たくさんの切り口があるほうがよいと指摘します。
「失敗例ももちろんあります。民族や宗教ごとの炎上ポイントを押さえることも大事です。」



たくさんの成功、失敗事例をみてきたアジアクリック高橋氏。東南アジアの心強いパートナーとして、ビッグビートも同社と連携して現地でのビジネスにお役に立てるよう、情報発信していきます。

★レポートpdfもご用意しました。よろしければ以下よりダウンロードください。(A3見開きリーフレット)
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