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役員金子:AIDMAアドマンの独り言 2017.03.07 産業広告の悲劇

時はバブル真っ盛り、マス4媒体が全盛だった頃、私のアドマンとしてのビジネス人生は始まった。

派手なキャンペーンやCMに憧れて「気まぐれコンセプト」を地で行くアドマンになるものだと思いきや、
実際にはまったく逆のアドマンとしての道を歩んできたのだ。

 
「気まぐれコンセプト  完全版」当社の本棚にも。 ©ホイチョイ・プロダクションズ/小学館

Windows3.1が世の中に出てきたあたりだったろうか、コンピューター分野(当時はIT業界という名称はまだなかったような……)の仕事に放り込まれた。

MS-DOS、DOS-V、UNIX、RDBMS、CAD/CAM/CAEなど聞いたこともない用語が会話の中でポンポンとでてきては必死になってノートの書き留め、その度に専門メディアの方々に教えてもらったりしていた(もちろんググるなんてことは出来なかった)。

ちなみに当時の私はパソコンはおろかワープロすらも使うことが出来なかったのである(笑)。
 
産業広告の分野ではTVCMなどはまずやらない。
雑誌(それも専門業界誌、そして最近ではこの雑誌広告もほとんどやらない)は重要な情報源だった。
主に、専門業界に特化した展示会(当時から様々な展示会があった)に出展をすることと、メーカーが主催する自社イベントの開催がプロモーションアクティビティだった。

米国西海岸から覚えきれないほどのシリコンバレーベンチャーがやってきて、
「お絵かきをするソフト」「編集レイアウトをするソフト」「設計図面を作るソフト」「全世界の情報が見られるソフト」などが展示され、
私たちの仕事のありかた、生活などをガラッと変えてしまうようなワクワク感と、
B2Bマーケティング(この用語も当時はまだなかった)が日本経済を動かしているのだ、といった興奮を感じながら、
これらの製品を世の中にどうやって伝えたらよいだろうか?といったことをクライアントと一緒になってウンウンと考えたものだ。
 
そんなわけで、私は広告という仕事が大好きだ。

ちょっと話が変わるが、先日、銀座の数寄屋橋にあるソニービルの取り壊しにあたり「It’s a Sony展」をやっているというので、足を運んでみた。
懐かしい製品の数々とともに、当時の広告も展示されていた。



当時のソニーの広告は秀逸で、ずいぶんと心を揺さぶられ、踊らされて、その製品が欲しくて欲しくて堪らなくなったのを覚えている。

ソニーの製品に限らず、私はこれまで多くの広告に踊らされ、騙され、広告に影響されやすい人間だった。

そのコミュニケーションというかエクスペリエンスがとても楽しくて。だからこの仕事をやっている。
 
ちょっと話が脱線してしまったが、なにが言いたいのかというと、
今、B2Bのマーケットでは昔と変わらずに展示会という場を使ってプロモーションをしている。

しかし一方で来場者数は決して増加傾向にはない。それはなぜなのだろうか?

ひょっとしてワクワクするところではなくなってしまったのかもしれない。
見たいものが見られない、触れないところになってしまったのかもしれない。
来場者にとって居心地の悪いところになってしまったのだと思う。
製品を売り込んではだめ、説得しようとしてはだめなのだと思う。

イベント(展示会)は説得の場ではないのだ。あくまで、来場者のための場であって、理解をしてもらう、体感をしてもらう場だ。
まずそのことを強調したいと思ったワケです。

つづく……
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