ニシタイ 西葛西駅前タイムズ

SNS
  • Instagram
  • Facebook
  • Twitter

デジタルマーケティング 2017.06.02 ニールさんに聞く!BtoBのデジタルマーケティング事情

デジタルコミュニケーションのプロとして世界を駆ける ニール・シェーファーさんに、BtoBマーケティングの現状や、デジタルマーケティングのコツなどを日本の事情を踏まえて教えていただくコーナー。これから6回シリーズでお届けします。

第1回目は「BtoBマーケティングのデジタル化は、自然な流れです」

デジタル、ソーシャル、ウェブなどデジタルマーケティング全般について教えていただきました。

----------------



『デジタル革命』なんてうちの会社はまだまだ…と言うBtoB企業はまだ存在します。みなさんの会社はいかがでしょうか?

BtoBの購買担当者、さらに消費者がどのように情報にアクセスして消費するかは、デジタル革命の進化に伴って、数年前とは根本的に異なってきています。

現状維持のための日々の仕事に苦しむ、デジタルマーケティングについて教育や訓練を受けていないマーケティング担当者にとっては、ちょっと厳しい状況かもしれません。

日本を引っ張るマーケターの方々が成功するために、従来のマーケティングとデジタルマーケティングの両方に影響を及ぼすような、いままさに進行中の変化をお伝えするべく、これから数回コラムを執筆していきます。

私たちはいま、情報消費の傾向が急速に変化するデジタル時代に生きています。
(みなさんLINEの前はどのようにコミュニケーションをとっていました?)

マーケティング担当者のみなさんはこの変化をキャッチアップしておく必要があります。
(あたりまえですよね!)

B2Bマーケティングもデジタル化しつつあります。

デジタルマーケティングをビジネスに活用する機会は膨大に増えてきています。リソースを集めれば、いろいろな手段をマーケティングに使用することができます。

今回は、その中でも集中して投資するべき重要な分野を、いくつかご紹介します。


【BtoBデジタルマーケティングの戦略作成から始める】

言うまでもありませんが、最初のステップは、常にマーケティングの戦略的アプローチを策定することです。
下にあるBtoBマーケティング・チャネルのうち、どれを使うにしても、「青写真」は必要です。この青写真はお客様に提供する最も適切なアプローチを特定し、ビジネスを成長させるのに役立ちます。

あなたのBtoBデジタルマーケティング戦略に含めるべき重要な要素は次のとおりです。

・ターゲット(対象者)とそのニーズを特定する
・選択した特定のデジタルチャンネルの利用
・使用する視点(会社、業界、お客様)
・業界のインフルエンサーの特定
・ブランドの差別化
・ROI測定指標



【ウェブページを構築すること】

BtoBデジタルマーケティングは、基本的に「デジタルプレゼンス」から始まります。ウェブサイトのことです。
うまく設計されたウェブサイトがあれば、デジタルマーケティングをスムーズに始めることができます。ウェブサイトが、あなたが今後実施するすべてのキャンペーンとソーシャルメディア戦略の中心的な役割を果たすのです。


●ウェブページを持つ利点

ウェブサイトを持っていないと、…お話になりません。
たぶんすでにお分かりかと思いますが、BtoBデジタルマーケティングのベースとしてウェブサイトを持つ必要があるのです。

BtoB企業には、競争力のあるソリューション、レビュー、価格情報などを調べる担当者がいます。2014年の統計では、94%がタスクを達成するためにインターネットを使用していると言われています。さらに、これらの担当者は、導入決定までに約12回以上の検索を行っています。ウェブサイトはBtoB購買担当の90%以上と関わるきっかけとなりますが、ここまではあくまでこの記事においての基礎情報です。


良いBtoBウェブサイトの特徴その1:ブログを持っていること

ブログは、情報を提供し、ターゲットとなる読者が商品やサービスを利用するのを促すための、ベストな方法です。
最近の旅行や料理のレシピを紹介するブログのことではありません。製品ページにはない、既存顧客と未来の顧客にとって有用なコンテンツを提供するブログのことです。貴社のコンテンツマーケティング活動において、中心的な役割を果たすことができるでしょう。
またブログによって世間の意見を聞くことができ、Googleの検索結果に取り上げられることもあるし、メールマーケティングのコンテンツにもなります。ブログを開設して維持したほうがよいです。下で詳しく説明します。

私の研究によると、BtoBブログの成功において重要なポイントは次の二つです。(参照:BtoBブログの3つのケーススタディ

1.戦略的なブログ
細心の注意を払ったブログは、読者の行動だけでなく、貴社のブランドに使用する長期的なソーシャルメディア戦略も考慮に入れています。ブログを書くだけでは結果を期待できません。キーワード戦略から始まり、継続的に最適化するためには、ブログの効果を最大限に発揮させるための多大な研究と準備が必要です。

2.業界で最高の情報源となろうとしているブログ
貴社のブログは読者のニーズに対応した、好奇心をそそるものでなければなりません。これができれば、あなたのブログは、皆が追随する業界最高の情報源として読者を引き寄せます。時間の経過とともに読者からの信頼を得て、あるとき追加ボーナスのようにアクセスが増えるでしょう。
そしてこれが、貴社の認知度向上、ブランド認知度向上さらにはビジネスの拡大につながるのです。


良いBtoBウェブサイトの特徴その2:さまざまなコンテンツを提供する

さまざまなコンテンツを提供することで、業界の情報源として、人々が情報収集と教育のためにサイトを訪れるようになるでしょう。訪問者限定の無料コンテンツを、会社のリソースを投資してつくりましょう!

このコンテンツとは事例や、ガイド、ebook、ホワイトペーパー、ウェビナーなどのことです。あなたの企業の知識や、アンケート調査、戦略、意見やブランドについて紹介するのです。これらのコンテンツはすべて、ユーザーからメールアドレスを取得して初めて提供します。このメールアドレスは、MAツールで管理するのが理想的ですね。


良いBtoBウェブサイトの特徴その3:モバイルフレンドリーであること

Cレベルのエグゼクティブの70%は、サービスや製品情報を探す際にタブレットやスマートフォンなどのモバイルデバイスを使用しています
実際に、すべての人口統計グループをみても、すべてではないにしても、大半がモバイルデバイスを介してインターネットにアクセスしていることがわかります。モバイル最適化が重要だということですね。読者に楽しく読み続けてもらえるように、デジタルマーケティング戦略には必ずウェブサイトのUI、UXの最適化を含めておいてください。


【SEO対策】

検索エンジンの最適化は、建設的で前向きなアプローチであり、検索エンジンの検索結果ページ(SERP)上の自然検索リスト内のウェブサイトの表示位置を改善するために行われます。SEOの主な目的は、既存顧客や見込み顧客をウェブサイトに誘導し、アウェアネスを高めることです。要するに、BtoBの購買担当が貴社の製品やサービスを探してインターネット上で情報収集をしている場合に見つけてもらう必要があるのです。


●見つけられない、のはダメ

BtoBの情報収集担当者について、また企業との関わりにおける彼らの行動についてはすでに議論しました。繰り返しますが、彼らがサービスや製品を探しているときに、いつでもインターネット上で見つけられることが重要なのです。

さらに、ウェブサイトを持っているだけでは、仕事は終わりません。貴社のウェブサイトは、ただ素敵な写真やデザインを見せるパンフレットではないですよね。デジタルマーケティングにおいて、読者との関係が始まり、そして実を結ぶのはウェブサイトが起点となるんだということを、常に心に留めておいてください。

適切なコンテンツをウェブサイトに置きましょう。そして検索エンジンによるヒット数を増やすためのビデオ、ホワイトペーパー、ニュース記事を追加しましょう。貴社サイトと関連コンテンツを適切に維持するためには、新しい情報を更新したり追加したりすることが重要です。

検索エンジンでキーワードが目立つように最適化されたさまざまなコンテンツを使用して、購買サイクルのあらゆる段階で見込み顧客を戦略的にターゲットに設定するのです。


●適切な見込み客を引き付ける

人々が探しているキーワードを慎重かつ自然に使用してみてください。(ショートテール、ロングテール、どちらにおいても)
そしてウェブサイトのすべてのコンテンツに、このキーワードを使用するのです。すると最高の見込み客を引き付けるだけでなく、サイトへの訪問者の質を向上させるのに役立ちます。

ヒント:SEOでGoogleキーワードプランナーを使用する方法を学ぶこと。


【PPCを使用した検索エンジンマーケティング】

検索結果に貴重なコンテンツが表示されるためにSEOを活用するのは、競争が激しい長期的な戦術となります。検索エンジンの結果の第1ページに表示するだけでなく、上部に表示するためには、確実に表示されるPPC(Pay Per Click)広告に投資したいと思うでしょう。

PPCはとても急に、またとても高額になる可能性があります。練習したい場合、検索エンジンマーケティングが貴社のマーケティング活動にどれだけ効果的かを知るための、堅実なキーワード戦略とROI測定システムがある、と覚えておいてください。
 

【コンテンツマーケティング/インバウンドマーケティング】

コンテンツマーケティングとインバウンドマーケティングは、ポピュラーで同じような内容のバズワードです。どちらも、複数のチャネルにわたるコンテンツを使って、ターゲットである読者にリーチし、いいね!と思ってもらい、最終的に成果につなげる、というマーケティング手法。

コンテンツマーケティング、ブログ、貴社のウェブサイト上のさまざまなコンテンツにおいて、最も重要なポイントのひとつは、PPC広告への掲載にいつも頼るのではなく、「有機的に」リードを生成することを可能にするコアコンポーネントです。

インバウンドマーケティングは、魅力的でシェアができて、かつ検索エンジンに最適化されたコンテンツを作成するために、継続的な努力が必要です。あなたは貴社のコンテンツと読者の間のファシリテーターとコーディネーターとして行動しなければなりません。さまざまなメディアにおいて、効果的に高品質のコンテンツを発信し、最高のリードを集めるために、たくさんのチャネルを通じて配信することに努めるのです。

最近B2Bコンテンツの配信によく使われるチャネルの1つが、ソーシャルメディアです。


【BtoBビジネスにソーシャルメディアを使用する】

ソーシャルメディアは、家族や友人、ご無沙汰の仲間とつながるためのものだけではありません。BtoBおよびBtoC企業が読者とコミュニケーションをはかり、親密になるためにぴったりの方法でもあるのです。

すべてのソーシャルメディアにアカウントを持つ必要はありませんが、少なくとも米国にいる企業であればFacebook、LinkedIn、およびTwitterアカウントを持つことをお勧めします。 Instagramは、B2B企業にも利用されるソーシャルネットワークとして人気が高くなってきました。
日本の場合は LinkedInはあまり人気がないので、FacebookとTwitterを選ぶといいでしょう。

どのソーシャルメディアを使うのか決める前に、あなたのターゲットとなる読者が誰であるかを明確にして、どれをメインで使用するのかを決めましょう。メインとして積極的に利用するソーシャルメディア決定したら、まずは使用方法を学び、いろいろな機能やサードパーティのツールを使ってみて、PDCAの様式で、実行し、測定し、最適化していきましょう。


●どうやってBtoB企業はソーシャル上で読者にリーチする?

BtoB企業が、ソーシャルメディアを効果的に使用するための3つの方法を提案します:

無料の使い方 – 貴社に関する情報、記事、ブログ、ビデオ、その他最新情報を共有すること。
有料のアップデート - ターゲット読者に情報、記事、ビデオを共有し、ニュースフィードにあなたのコンテンツが表示されるようにします。
有料広告 - 検索エンジンのマーケティング広告キャンペーンと同様にターゲット読者に広告を表示します。


●ソーシャルメディア利用のメリット

あなたがソーシャルメディアから得ることができるメリットはたくさんあります。 BtoBデジタルマーケティング戦略のゴールに導くために、最もよく認識されているソーシャルメディアを使用することのメリットを次に示します。

・リーチ拡大 
・ブランド認知度の向上
・ユーザーである既存顧客および潜在的な顧客との接点
・ブランドを人間味のあるものにする
・権威の構築
・影響力の強化



【eメールマーケティングとマーケティングオートメーション】

見込み客と既存顧客のeメールアドレスはBtoBデジタルマーケティングでは「黄金」です。
ほとんどのBtoBデジタルマーケティング担当者は、この財産を取得するために検討したあらゆることを行っています。
eメールアドレスを取得した後の行動が、投資収益率(ROI)を左右することになります。

意外かもしれませんが、eメールマーケティングは、見込み客に貴社の製品やサービスが必要であると確信させるのにとても効果的です。もはや新しいものではないかもしれませんが、それは5年前と同じくらい効果的です。

BtoB業界では、引き続きeメールマーケティングを使用して、読者、顧客、および見込み客との関係を維持できるのです。最近のeメールマーケティングは、5年前と比べてニュースレターのスタイルと品質が全然違います。受信箱に増え続けるニュースレターのうち、本当に自分にとって価値あるものだけ購読したいという受け手にとっては重要ですよね。

eメールマーケティングにおいて、見込み客といい関係を続けるためにニュースレターに含めたほうがよいものは例えば以下です:

・ブログの記事
・企業イベントとハイライト
・トレンドニュースと最新業界ニュース
・コンテンツ提供、プロモーション、スペシャル
・ソーシャルメディアのページ、コンテンツ、およびリンク



【BtoBマーケティングオートメーションプラットフォーム】

無料ソーシャルメディアを利用すると、有料ソーシャルメディアでより効果を発揮するのと同様に、eメールマーケティングで見込み客との関係を維持すると、マーケティングオートメーション(MA)を活用することでより効果的になります。MAを活用することで、BtoBマーケティング担当者の多くがeメールマーケティングの最大の価値を見出しています。

BtoB企業は、eメールマーケティングだけでなくさまざまなタスクに使用できるMAがあれば、簡単かつ効率的にビジネスを行うことができます。MAは、eメールをコミュニケーションの主要チャネルとして活用していますが、今ではキャンペーンの開発、ランディングページの作成、分析、スコアリングと育成、顧客関係管理(CRM)、レポート作成や分析に役立つ、洗練されたツールも登場しました。

BtoBマーケティング担当者が定期的に直面している多数のタスクに対して、オールインワンのソリューションを提供するのが、マーケティングオートメーションツールなのです。

世界的に主要なマーケティングオートメーションツールベンダーはMarketo、Eloqua、Pardot、HubSpot、およびInfusionSoftの5社です。

BtoBマーケティングに役立つ、MA機能は次のとおりです:

・分析/ ROIトラッキング
・キャンペーンのセグメンテーション
・連絡先の管理
・ダイレクトメール管理
・eメールキャンペーン
・ランディングページとウェブフォーム
・リード管理
・リード育成
・リードスコアリング
・マルチチャネル管理
・多変量テスト
・検索エンジンマーケティング
・ソーシャルメディアマーケティング
・ウェブサイト訪問者追跡



【まとめ】

BtoBマーケティングは常に変化しています。営業担当が次回の打合せで資料を持ってきてくれるのを待つしかない、伝統的な対面取引の時代は終わりました。BtoBの営業活動において、人間関係の構築はまだまだ重要ですが、BtoBマーケティング担当者はセールスチームに、デジタル上でリードを集めて育成するために、これまでとは違うサポートを行う必要があります。

世界の動向を捉えておくことは、とても大切です。いま、多くのひとがビジネスの大半をオンラインで行っています。競合他社のほとんどは、ソーシャルメディアを利用しています。貴社が求める見込み客と、ハッピーな仕事をしています。

使いやすくて、気軽に使えるツールはたくさんあります。貴社の製品、サービス、そしてあなたの専門知識を必要とするかもしれないビジネスはたくさんあるはず。

いつやるの?いまでしょ!

今や自然な流れとして進んでいくデジタル革命についていかないと、多くのビジネスチャンスがなくなります。ウェブサイトのSEO対策や、コンテンツマーケティングとしてブログを始めているかもしれませんが、この記事が貴社の未来のためにお役に立つことを願っています。

(記事提供:ニール・シェ―ファーさん 編集:ニシタイ編集部)

----------------

ニール・シェーファーさん



15年間日本に在住し、ロームをはじめ日本企業のセールス・マーケティングの分野でのビジネス経験を経て、米国に帰国後ソーシャルメディア戦略コンサルタント会社を設立。現在はカルフォルニアを拠点に世界10数ヶ国でのソーシャルメディア関連の講演を行うほか、米国とアイルランドの大学でも講師として活躍中。2010年に独立して以来、数多くの企業、団体などのソーシャルメディア活用の戦略コンサルティングを行う。
マーケティング・プロフェッショナルの専門サイト、CMO.comでトップ10人のソートリーダー(Thought Leader)として選ばれ、Forbesが選ぶトップ50のソーシャルメディアインフルエンサーとしても活躍している。3冊のソーシャルメディア関連書籍を出版。またソーシャルメディアの事例や最新技術を紹介するイベント「Social Tools Summit」を主催し、2015年の開始からボストン、サンノゼにて年2回開催している。

https://nealschaffer.com/

----------------

Recommend
Ranking
  1. Dropboxで学んだマーケターとして成長するために大事なこと4つ
  2. マーケティング型組織へ—アルテリア・ネットワークスの挑戦とは
  3. 明るく楽しいサイボウズ流マーケティングを実践する3つのポイント
  4. スタートアップ企業の成長を加速させるマーケティングの挑戦
  5. Bigbeat LIVE準備中!―イベントづくりの裏側をお見せします
Mail magazine