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デジタルマーケティング 2017.06.23 BtoBのデジタルマーケティング:成功のカギは「コンテンツ」

デジタルコミュニケーションのプロとして世界を駆ける ニール・シェーファーさんに、BtoBマーケティングの現状や、デジタルマーケティングのコツなどを日本の事情を踏まえて教えていただくコーナー。

第2回目は、BtoBのデジタルマーケティング:成功のカギは「コンテンツ」です。

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現在、日本のBtoBマーケティングは、デジタル革命の真っ只中です。BtoB企業のみなさんは、デジタル化しつつあるのをすでに体感されているのではないでしょうか。早いうちにデジタルマーケティングの流行にのった企業の多くは、デジタルマーケティングの成功には、コンテンツが大事(カギ)だということにすぐに気づいたはずです。今回はコンテンツにフォーカスして、効果的なBtoBデジタルマーケティング計画を立てるために、なぜコンテンツが重要なのかをご説明します。

デジタルマーケティングを実施するうえで、「コンテンツ」はさまざまな形で使用され、異なる仕掛けで利用されており、とても重要な役割をはたしています。BtoB企業は知的財産(IP) をたくさん持っているのです。デジタルマーケティングは今や当たり前の状況になってきており、既存顧客や見込み顧客のために、貴社のアイディア・経験・考えをすべてコンテンツ化して、デジタルマーケティングツールに投入する時代となっています。

ブランド認知を高めたり、ビジネス関係を築いて育てたり、話し合いを促進したりするために、どんなデジタルマーケティング戦略においてもコンテンツが重要となります。そしてそれが、ビジネスの潜在力を最大にしてくれるのです。このデジタル時代には、コンテンツこそがB2Bブランドの認知を高めるための点火装置となるでしょう。

コンテンツをちゃんと活用して最大限に価値を出すにはどうしたらよいでしょうか。今回は業界の現状況をお伝えし、ビジネスのマーケティング活動の一環として最適なコンテンツを作成する方法についてご紹介します。


【BtoB企業はデジタルコンテンツに集中すること】

BtoBデジタルマーケティングにおいて、10社中9社がコンテンツをマーケティングの武器として使っていることは、驚くべきことではないはずです。Content Marketing Instituteの調査結果によると、過半数のB2B企業はデジタルマーケティングにおいてコンテンツマーケティングは貴重な財産だと認めています。


その調査結果のリポートからいくつか下記にご紹介します。(特に重要なポイントを太字にしています。)

・BtoBマーケターはコンテンツマーケティングに28%の予算を割り当てる

・76パーセントのBtoBマーケターはこれから12か月間で新しいコンテンツを作る計画をしている。


・BtoBマーケターは魅力的なコンテンツを作ることに注目し続けており(72%)これから数ヶ月で内部コンテンツ制作者の最優先課題として挙げている。

・BtoBマーケティング担当者の44%は、その効率性を監視するために、毎日または毎週(対面またはバーチャル上で)コンテンツマーケティング計画について議論している。コンテンツマーケティングで効果を上げている会社ほど頻繁です。

・マーケティング担当者の53%は、コンテンツマーケティング戦略がキャンペーンの効果を高めるのに役立つと述べている。


もう一つ、LinkedInから驚きの統計をご紹介します。

・(米国では)BtoBのソーシャルメディアリードの80%がLinkedInからくる

・BtoB購買担当の94%が、ビジネス製品を購入する前にオンライン調査を実施

・コンテンツマーケティングのコストは従来のマーケティングより62%低く、3倍のリードを取得できる

・BtoB購買担当の55%が、ソーシャルメディアにて製品やベンダー情報を収集する

・BtoB購買担当の75%、またCレベルまたは副社長レベルの役員の84%が、ソーシャルメディアを使用して購買決定を行う

・購買決定の57%は、顧客がサプライヤーと話す前に行われる

・2020年までに、購買プロセスの80%は直接の人間と人間とのやりとりなしに行われると予想される

・BtoB購買担当の90%は、必要が生じたらサービスや製品を探すと言う



BtoB企業はデジタルマーケティングに対して積極的になってきており、競合他社に勝つためには貴社もそうする必要があります。BtoBデジタルマーケティングの重要な要素である「コンテンツ」に焦点を当てることで、長期間のデジタルバトルでの競争に勝ち抜くことができるのです。


【コンテンツエンジンの準備】

BtoBデジタルマーケティングのコンテンツの価値を理解したら、まずは、すでに持っているコンテンツのアーカイブを作成する必要があります。最新の使える情報を集めて、最も関連性の高いデータに基づいてコンテンツ表を構築しなくてはいけません。すべての製品とサービスをカバーする十分なコンテンツがない場合は、社内やお客様にインタビューをして新しいデジタルコンテンツを作成するだけでなく、営業担当やカスタマーサポートチームに、お客様によくされる質問のうち、コンテンツ制作を通してデジタルでこたえられそうな部分はどんなものか、聞いておく必要があります。

このように、コンテンツの準備は長くてコストのかかるプロセスになります。支出を最小限に抑えるために、以下のポイントを考えてみましょう。

●既存のコンテンツをリサイクルすること

コンテンツは一度しか使えない、ということはありません。リサイクルすることを考えてみてください。これからのキャンペーンでまた再利用できるものがあるはず。貴重な資源を節約することができます。

●コンテンツの選択と拡散

アーカイブから、ターゲットオーディエンスに特にぴったりのコンテンツを選択する必要があります。競合他社に比べて優れている部分を示すためには、事例にフォーカスしましょう。さらに、イメージ画像とビデオを使うことがポイントです。いずれにしても、過去のコンテンツを再利用する場合は、その内容が今もターゲットオーディエンスに関心を持ってもらえる内容かは確認してくださいね。

●最も牽引力のあるコンテンツを追跡する

ソーシャルメディアにおいてどのコンテンツが人気を集めているのかに着目してみましょう。すでに人気のあるコンテンツを、もっと人気を高めることを考えるのです。


【ブログは、コンテンツへの力強い動線】

コンテンツの棚卸しが終わり、デジタルマーケティング全体でどれだけのコンテンツが必要なのかがわかると、「もっとコンテンツを作成しなければ!」と気づくかもしれません。まず手始めとして、企業ブログを開設するとよいでしょう。

ブログは読者に関心のある情報を提供するのに効果的な方法のひとつだと認められています。同時に、製品やサービスを利用していただくよう読者を説得するのにベストな方法です。ソーシャルメディアで共有できる「資産」にもなり、また検索エンジンでインデックス化されます。

ブログの投稿記事をつくるのは簡単ですが、高品質なコンテンツを制作し続けるのは大変なことです。ブログを書くときに考慮すべき点はいくつかあります。最も重要な原則としては、顧客に必要な情報やアドバイスを提供し、長期的に信頼を得られるコンテンツを作成することだと覚えておくとよいでしょう。

それから、BtoB企業はメディアとなって、定期的に編集カレンダーを作成して投稿スケジュールを管理する必要があります。これを達成するには、「コンテンツバケツ」という考え方か、製品やサービス別に将来の販売目標に合わせてコンテンツを調整することをおすすめします。
そして、顧客に製品やサービスについてよく尋ねられる最も重要な質問は何かを考えてみましょう。これで、カレンダーもいっぱいになってくるはずです。


【コンテンツマーケティングとSEO】

ブログを作成して、ウェブサイトにコンテンツを公開する場合、SEO戦略と合わせると一石二鳥です。

成功しているBtoBマーケティング担当者は、キーワード調査について真剣に取り組んでおり、SEOも重要視しています。 そして彼らはマーケティング活動に最も効率のよい方法でSEO対策を行っています。 SEO対策をしなければ、競争企業に追いつくことは難しいでしょう。

コンテンツマーケティングの最適化に役立つヒントは次のとおりです。

・すべてのデジタル活動でSEO対策をする。
・常に読者のことを考える。
・適切な読者に適切なコンテンツを作成する。
・できる限り自然にキーワードを使用する。

SEOは、広告を使わずに成果を上げるのに重要であり、検索順位を上げることもできるのです。


【コンテンツマーケティングとインバウンドマーケティングの連携】

コンテンツマーケティングとインバウンドマーケティングは、いまのBtoBデジタルマーケティングに欠かせない要素です。それぞれの意味とコンテンツの役割について話しましょう。

「インバウンドマーケティング」という言葉は、「コンテンツマーケティング」のかわりに使われることがあります。ある意味では似ています。インバウンドマーケティングの定義というのは、「探しているひとたちに見つけてもらうために、企業の戦術に専念すること」であるということができます(まだビジネスに関連する製品やサービスを探していないひとは対象外です)。

インバウンドマーケティングで興味深いのは、訪問者をリードに変えて、販売につなげる体系的なアプローチを採用していることです。そのプロセスにはすべてのタイプのマーケティングが含まれます。 また、コンテンツマーケティングも含まれます。

コンテンツマーケティング研究所によると、コンテンツマーケティングとは、特定の読者を惹きつけ、保持するための、貴重で関連性のある一貫したコンテンツの作成と配信に重点を置いた戦略的なマーケティング手法です。これは最終的に収益性の高い顧客の行動を促進します。

インバウンドマーケティングが機能するには、その欠かせない要素であるコンテンツマーケティングも機能しなければなりません。インフォグラフィックス、ポッドキャスト、ブログ、記事、GIF、電子書籍、ビデオといった様々なWebやソーシャルメディアに配信されるコンテンツがなければ、インバウンドマーケティングを実行できません。

コンテンツマーケティングは一般的に、読者を説得し、エンゲージメントを促進し、共有可能なコンテンツの作成に重点を置いています。 インバウンドマーケティングは、方法論と結果主導のプロセスのほうが重要です。

意味の違いはありますが、BtoBデジタルマーケティング担当者にとって、マーケティング計画の中心となるコンテンツが必要であることは明らかです。


【読者にとって魅力的なコンテンツの提供】

コンテンツマーケティングを成功させるには、もちろん製品やサービスなどを静的なWebコピーで宣伝する必要がありますが、自社の宣伝だけでなく、顧客のニーズに応じて、ソリューションを提供するコンテンツを作る必要があると覚えておいてください。

BtoBセールスでは、納得するまでに10〜15回接触が必要だと言われています。言い換えれば、読者を最終的なゴールに近づけるために、少しずつ惹きつけたりプッシュすることが必要です。
これには、コンテンツ提供が役に立ちます。リードを生成して見込み顧客を増やすために、魅力的なコンテンツマーケティングに役立つヒントをいくつか紹介します。

・ペルソナを作成し、ペルソナごとのコンテンツに焦点をあてる
・問題点に焦点をあてて解決する
・まだ納得していない見込み顧客に、興味を持ってもらえる見出しを使用する
・A / Bテストを行い過去のパフォーマンスを分析して、最も適切な提供形式を使う

人々は情報や学びを求めてやってきます。貴社だけが提供できるものにもっと投資するべきです。ホワイトペーパー、ガイド、ケーススタディなど、形式はたくさんあります。

コンテンツの提供とブログの準備ができたら、ソーシャルメディア上でさまざまなコンテンツを拡散できます。


【みんなソーシャルメディアを使っている】

ソーシャルメディアは長年にわたって進化してきました。かつては主に人々がお互いに触れ合うために使用されていました。しかし、今の時代では、ソーシャルメディアはニュースフィードの配信にも使用されていて、情報の検索にもよく使われるようになったため、マーケティング担当者やビジネス専門家は、ソーシャルメディアを使って、コンテンツやビジネスを宣伝する幅広く豊富な機会を手に入れることができるようになりました。簡単に言うと、顧客がソーシャルメディアを使っているので、貴社も使うべきとも言えます。実際、多くのBtoB企業が、ソーシャルメディアはコンテンツを配信するための最も効果的なチャネルとしてeメールマーケティングに次いで第2位であると答えています。

ソーシャルメディアで成功するために、他社よりも目立つためのヒントをいくつか挙げてみます。

・読者がよく使う、最適なソーシャルネットワークに参加していること
・自社の宣伝ばっかりでなく、コミュニティのリソースになる
・独自のコンテンツにキュレーションされたコンテンツを補足することによって複数の視点を提供する。
・ソーシャルメディアで連絡がきたら、必ず反応する
・見込み顧客に届くように、フォロー、シェアなど、SNS上でのリンク送信を積極的に行う
・有料広告サービスを戦略的に活用して、コミュニティを構築しコンテンツの露出を高め、リードを生成する


【eメールマーケティングのコンテンツを忘れないで】

オリジナルとキュレーションの両方のソーシャルメディア向けのコンテンツが必要なように、eメールマーケティングの基礎となるコンテンツも見込み顧客維持のためには必要です。

eメールマーケティングは、広告で「いいね」を買うのとは違い、読者を築くことができます。また、eメールマーケティングは、これから実施予定のキャンペーンに向けて、読者を好意的につないでおくことができます。

しかし、過去数年間でeメールマーケティングに関する統計は悪化しています。マーケティング担当者の間違ったeメールマーケティングの使用が原因であるとの見方もありました。マーケティング担当者のほとんどは、セールスのためにeメールマーケティングを使用していますが、実は効果的ではありません。eメールマーケティングは、ブランドを共有し、アップデートや情報を提供する素晴らしいチャネルです。マーケティングオートメーションファネルを通じて読者とのより多くの接触を生み出し、導く機会が増えるものなのです。


【まとめ】

コンテンツは、BtoBデジタルマーケティング活動の成功のカギです。BtoBデジタルマーケティング戦略作成と実行計画の重要性を理解していただけたら、編集カレンダーの作成と維持の準備はうまくいくはずです。

コンテンツ提供、ブログ、ソーシャルメディア、およびeメールマーケティングの組み合わせで、戦略的なリード生成を!ぜひチャレンジしてみてください。

(記事提供:ニール・シェ―ファーさん 編集:ニシタイ編集部)

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ニール・シェーファーさん



キャリアのスタートは日本のBtoB企業。米国に帰国するまでの15年間、日本でセールス・マーケティングの経験と実績をつむという日本通。2010年に独立して以来、日本企業の英語圏におけるソーシャルメディア活用支援を行い、『Forbes』誌が選ぶ「Top 50 Social Media Power Influencers」にも選出されている。

https://nealschaffer.com/


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